短歌② 下の句
短歌② 下の句
前回の続きです。二つの句の下の句を次のようにつけてみました。
人生は死ぬ時までの暇つぶし
(詠み人知らず)
遊々たれと 我心得り
(サーヴァカ)
遊々とは悠々とかけ、 遊び心を持って生きることが大切であるという趣旨にしました 。
もっと適当な句があるような気もしますがいかがでしょうか。
次に私の句の下の句です。
時間(とき)のなき 闇より 始まるこの宇宙
永遠(とわ)のときとは 去れば一瞬(ひととき)
サーヴァカ
これについては少し解説します。
私たちの存在する宇宙とはどのようなものなのでしょうか。 昔は定常宇宙論といって過去も未来も永遠であると考えられていました。 しかし、今はビッグバン仮説が有力です。
宇宙はある時、一点から大膨張を始めたというものです。
では宇宙が始まる前の世界はどのようなものかと言うと 時間も空間も法則もない世界だと考えられているようです。
そして 地球にも太陽にも宇宙にも寿命があると考えられています。
時間のない世界から生まれ、私たちにとっては永遠とも思える長い時を経て終末を迎える。
過ぎ去れば一瞬の出来事と同じであると、このような意味です。
釈尊は宇宙についての質問に対しては無記(無回答)を通しています。未知だったからです。
しかし 彼の諸行無常という思想(一切のつくられたものは無常であるという観察)は2500年を経た現在でも有効な思想であるというのは素晴らしいと思います。
本稿の最後に二首の歌を再掲します。
人生は 死ぬ時までの暇つぶし
遊々たれと我心得り
時間(とき)のなき 闇より始まるこの宇宙
永遠(とわ)のときとは 去れば一瞬(ひととき)
サーヴァカ