2021年10月のブログ記事

  • 労働の意味

    労働の意味 彼は建設現場の 「墨出し」という測量の仕事をしていた。 建設する2階建ての工場の柱の位置を特定するために、目印となる木杭を何もない原っぱに打ち込み、釘をミリ単位でさすのが、今日の仕事だった。 月は7月の末、昨年に引き続き今年も猛暑と騒がれ、連日、かんかん照りである。 いつも通りの朝礼で... 続きをみる

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  • なすびな生活

    なすびな生活 (中身のない話をなすびな話というそうです) その日、彼はいつものように夜10時頃帰宅した。今日は仕事が順調にはかどり気分は悪くない。彼の家は夜が早く、みんな寝静まっている。食卓には彼一人ぶんの食事が用意してあり、テーブルの片隅の器にみかんの5、6個盛ってあった。 彼は浴室へ行くと、蛇... 続きをみる

  • 悟りの気づき 正岡子規

    悟りの気づき   正岡子規 正岡子規は明治の歌人、俳人で30歳前から、35歳で死ぬまで、脊椎カリエスのため、ほとんど病床にありました。その正岡子規のことばです。 「余は、今迄禅宗の所謂(いわゆる)悟り ということを誤解していた。悟りといふ ことは如何なる場合にも平気で死ぬ事か と思っていたのは間違... 続きをみる