天国と地獄とニルヴァーナ

天国と地獄とニルヴァーナ


天国と地獄は、死後行くところというのが、相場のようです。


釈尊は、過去を思うな、未来を思うな、今のみを生きよと説きます。


ただ、善いことをすれば、天界に、悪いことをすれば地獄に、とも説きますから、死後の世界を否定しているわけでもありません。


仏教の理想は、天界に生まれ変わることではなく、ニルヴァーナに至ることです。


ニルヴァーナ(やすらいの境地)は、生きている時に至れます。釈尊の入滅を欲望が全て消えた完全なるニルヴァーナと言うこともあります。


死後の世界のことは、私達には未知のことですから、仏教でいう無記(無返答)という立場で良いと、私は思います。


では、天国も地獄もないのかというと、私は、この世が、天国であり、地獄であると思っています。


この世はもともと無色なのです。

確かに、青い空があり、雲が出て、雨が降ることもあります。山や川もあります。しかし、それらはもともとは、天国でも地獄でもありません。


それらを感受する心が生じた時、その心の状態によって、天国にも地獄にも感じられます。


では、天国も地獄も幻なのかというと、感受された世界がその人にとっての現実世界なのです。


本来は、幻と等しい世界が、感受作用よって現実となり、天国にも地獄にもなる。


私の想像なのですが、ニルヴァーナに至るとは、世界が本来は無色であると体得することではないでしょうか。


私は、釈尊の思想に一度どっぷり浸かってしまいましたから、ニルヴァーナを一度体験してみたいです。



覚らないといけないよと言われると困りますが、広げていくものなら、近づいているような気がします。


落とし穴が、どこにあるか分かりませんから、気をつけて歩きたいと思います。


そうは言っても、欲望という弱点が、私には身体中にあって、大丈夫かしらと思いますけど・・・



     サーヴァカ

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